平成30年度予算要求に対する財政局査定内容の公開より

『名古屋市は、市内全市立学校のブロック塀を撤去する方針を表明。法令違反に該当しない塀も段階的に取り壊して金属フェンスなどに改修する予定。132校、総延長12kmの塀、想定総額約13億円。』

この度の高槻市で起きてしまった痛ましい事故(人災)。ブロック塀はプールの目隠しのために設置されたそうで、高さ約1.6mに基礎部分を合わせて約3.5m、建築基準法施行令の「基準2.2m以下」を超えており、プールの基礎部分の上に塀が積まれた状態であったとのこと。

そして、地震では塀が約40メートルにわたって抜け落ちたように壁ごと倒壊して、幼い命を奪うことに。専門家からは、点検時の問題のほかに、鉄筋の長さや基礎への根入れの深さ不足、控え壁の有無、接続部の構造などの問題も指摘されています。

名古屋市では、通学路に面した市立校のブロック塀を緊急点検して4校の塀が法令に合わなかったことがわかり、撤去および改修整備と速やかな対応を行ったことは評価できます。

ただ、法令違反をしていない塀も含めて全ての塀を取り壊して作り直すことは、果たして相応しいことなのか?あまねくブロック塀は悪??塀を撤去すれば安心・安全???市長のパフォーマンス?腑に落ちず、担当者に確認。

するとなんと昨年度、約1.3億円予算要求していたことが発覚。内容は、「ブロック塀等の改修」(添付画像内 38番参照)、老朽化した塀を取り壊して、金属製フェンスへ改修するといったもの。

予算編成時に教育委員会から財政局に予算要求したものの「局配分財源で検討」、と厳しい査定結果を受け、改めて市長への復活要求で、通学路に面したブロック塀を優先することにして、予算額を抑えて要求するも叶わない結果に。

となると仮に名古屋市内が高槻市と同様の地震で同様の事故が起きてた可能性は否定出来なくなります。つまり、教育委員会は元々課題意識をもち、経年劣化したブロック塀を改修する予定だったのです。

そこにきてこのたび突然、約13億円を投じて(国庫補助の活用)、市内全校のブロック塀改修って、ものすごい手のひら返し!??

まさに、当初予算で見送られていた『幻のブロック塀改修費』が突如10倍に!!!

全て改修して、以前にも増して子どもを取り巻く環境下で安全性が高まることは、とても良いことではありますが、平成30年度予算において、命軽視の市長判断が行われていたことは否めない事実。