コロナ禍を経て、平針木遣保存会総会が開催され、お招きを頂きました。

長年、特別会員としてもお手伝いさせて頂いております。

平針木遣(きやり)音頭は、慶長15年(1610年)、名古屋城築城の際の築城木遣歌を伝承したものと言われています。

築城資材の石材や木材を運搬する際、人夫としてかり出された平針はじめ名古屋周辺の農民たちが、他国から来た人夫の歌う木遣を覚えたものが始まりのようです。

名古屋城築城には、西国諸大名約20名が従事していたそうです。

元来、神社仏閣はじめ築城築営工事の際の労働作業歌でありましたが、家屋の建築が慶事であることの意味合いから、のちに結婚式等の祝言歌としても伝承されてきました。

そうしたなか、昭和30年に愛知郡天白村が名古屋市に合併した翌年、名古屋無形民俗文化財の指定を受けられました。

最近では令和元年、愛知県瀬戸森林公園にて開催された第70回全国植樹祭において、天皇皇后両陛下のご臨席の元、式典行事に参加されました。

また、毎年開催されてきた天白区区民まつりをはじめ、数多くの舞台でその雄姿をお披露目いただいているところです。

このたび、コロナ禍で活動に制限があるなか、先人のご努力により繋いでこられた歌を新たに歌詞集として作成されたところです。

繋ぎ繋がれる伝承文化こそ、地域発展に大きく寄与されるものであり、これからも陰日向となりご支援申し上げるところです。

ぜひ、平針地区はじめ天白区の良き文化を皆さんと共に継承していければと思います。

若手会員の入会も徐々に増えつつあり、保存会のますますのご発展をお祈りするばかりです。